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第四章 受付 「健康保険証を」 愛想のない受付が保険証の提示を求める。痛みに苦しむ患者を前に「どうされましたか？」と一言聞くのが先ではないか、と思いつつ保険証を手渡す。 「これだけですか？他に医療保険にご加入は無いですか？」 「ありません、早く診てもらえませんか？もう、痛くて痛くて…」 「支払能力によって治療内容が変わるので、先に確認します」 「そんな！病院だろうここは？」 「営利企業の病院です。アメリカの投資家のために損はできません。嫌なら他所の病院へどうぞ…まあ、他所があればですがね」 「病院のくせに診療拒否をするのか？」 「TPPにより日本は米国の投資家の利益が最優先で尊重される国になりました（←実際、シャレにならんぞ！コレ見てみ）。文句があれば政府へどうぞ」 （この野郎、足元見やがって）と怒りを抑えつつ、とにかく今はこの痛みを何とかしてもらうしかない。しばらく手元の端末を操作していた受付が、 「どんぐりコースの診療が受診可能と確認できました。」 「ど、ど、どんぐりだと！何度も、何度も、いったい何なんだ！バカにするな！」 |